21世紀も既に20年を数えた。1052年からが末法の世としても、もうすぐ千年経つ。古典的な物の怪たちは書物の中に閉じ込められてしまい、生きている人間の方が余程物の怪じみてきた。本作品は標題音楽である。邦楽器・洋楽器とりまぜて古典的な「百鬼夜行」を表現したい。貴人の行列の前に立ちあらわれた鬼たちが人間達を襲おうというまさにその時、霊験あらたかな真言により暗赤色の巨大な火の玉があらわれ、阿鼻叫喚のうちに鬼たちは退散する。本作品は、尺八 元永拓、クラリネット 徳武敦、ヴィオラ 山下未歩、十三絃筝 山田明美、十七絃筝 城ヶ崎美保、チェロ 久武麻子の6氏により2018年5月10日「第22回日本作曲家協議会アンデパンダン」にて演奏された。

山本 準「百鬼夜行」和洋楽器6重奏のための

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